ペットを抱っこしたときやペロペロされたとき、ん?なんかお口がクサイなあ〜、何だかいつもと違うニオイ…と思ったことはありませんか?
それ、もしかしたら病気のサインかもしれません。たかが口臭と軽視して放置していると大事に至る危険があります。
今回は、ペットの口臭の原因と対策について、そしておすすめのケアグッズを合わせてご紹介します。
❑ 口臭の主な原因
人間でも食生活が乱れたり、ストレスが多かったりすると口臭が発生することがありますよね。
口臭は、口の中の汚れが原因であることが多いですが、それ以外の疾患が潜んでいる場合もあります。
健康状態をはかるバロメーターとも言われますので、原因をよく知った上での予防と対策が大事です。
【原因1】口の中のトラブル
口臭のほとんどが、口の中のトラブルが原因と言われています。
犬や猫の口の中は弱アルカリ性のため、虫歯はほとんど発生しないと言われていますが、その代わり歯周病の原因となる細菌が繁殖しやすい環境になっています。
歯に歯石がつくと、そこを温床にして細菌が繁殖して口臭の原因となります。細菌が出す毒素は歯茎を腫らせたり、歯の周りの骨を溶かしたりして歯周病になります。
歯周病は「沈黙の病気」とも言われ、気付かずに放置して悪化させてしまうと、最悪の場合、歯を失うばかりか、全身疾患の引き金になることさえあります。
【原因2】体の中のトラブル
腎不全や糖尿病などによって特有の口臭を発します。見た目にも、毛並みが悪かったり食欲が落ちたりすることがあります。
口臭に違和感を感じたら、早めに病院にかかりましょう。原因となっている病気を治療しない限り口臭が治まることはありません。
腸内環境の乱れによっても口臭はひどくなります。腸内環境の悪化は、特に日々の食べ物による影響が大きいと言われています。
消化の悪いフードを毎日与えていると、腸内に未消化物が溜まり悪玉菌が増え、便臭もきつくなります。
❑ 口臭の対策方法
以上のように、口臭には様々な原因がありますが、ご家庭でも日頃のお手入れで予防・改善することができます。次にその方法とおすすめのケアグッズをご紹介します。
【対策1】歯磨き
人間同様、歯磨きは口臭予防の基本習慣ですね。
歯ブラシに歯磨き粉を付けてブラッシングします。毎日の歯磨きが理想的ですが、最低でも3日に1回はやるようにしましょう。
ちなみに、ドライタイプのフードはその硬さによって歯垢を落とす効果がありますので、毎日の歯磨きがちょっと難しいなという方は、ドライタイプのフードを選んだ方が良いですね。
一般的な歯磨き粉のほとんどには、甘味料・着色料・増粘剤・保存料・研磨剤など多くの化学合成成分が含まれています。人間用の歯磨き粉も同様です。
人間は歯磨き後に、うがいして吐き出すことができるので影響は少ないのですが、犬猫はうがいできないので、それらの化学合成成分をそのまま体内に取り込むことになってしまいます。
そこで最近、注目を集めているのがオーラルピースです。
もともと、人間向けにうがいが困難な高齢者や乳幼児に使われていましたが、同じくうがいができないペット用に新たに開発された歯磨きジェルです。
一切の化学合成成分を含まず、水以外はすべて植物由来のもので作られています。そして、乳酸菌製剤のネオナイシンには歯周病菌や虫歯菌に対して優れた殺菌作用があります。
2016年2月にリリースされて以来「飲み込んでも安心」な歯磨きジェルとして早くも話題となり、メディアにも取り上げられました。口コミも好評のようです。
うちのワンコにも使っています。ペースト(ジェル)は透明、香りは爽やかなミント系。私も興味本位でペロッと舐めてみましたが、ほんのりとした甘みがあります。
【対策2】マウススプレー
歯磨きが苦手な犬猫にはスプレータイプがおすすめです。
口の中にシュッとスプレーするだけで口臭をすぐに抑えて、歯垢の沈着や細菌の繁殖を防ぐ効果もあります。歯磨きの補間として使うのが良いでしょう。
代表的な犬用デンタルケアスプレーとして有名なのが、リーバスリー(LEBA3)です。1994年から20年以上の超ロングセラー定番商品です。
ただコレ、ちょっとお高いんですよね。約30mlでネット価格5千円前後というのはコスパが良いとは言えません。
また、エチルアルコールが25%含まれているので、アルコール臭が苦手なペットには不向きかもしれません。
その場合、前述のオーラルピースシリーズのマウススプレーがおすすめです。アルコールフリーで低刺激、天然由来成分100%で化学合成成分は使用されていません。
歯磨きジェル同様に有効成分ネオナイシンが含まれています。30mLで1,000円程度と価格的にも良心的です。うちのワンコにはこちらを使っています。
【対策3】適切なフード選び
本来、肉食動物である犬や猫は、穀物などの炭水化物を消化するのがとても苦手です。
それにも関わらず、過剰に炭水化物を与え続ければ、消化不良により腸内環境のバランスが乱れて、口臭や便臭がきつくなることがあります。
一般的なフードは、穀類(炭水化物)を主原料としているものが大半を占めていますが、もし、口臭や便臭が気になるようでしたら、一度、グレインフリー(穀物不使用)のフードを試してみて下さい。オススメのフードのについてはこちらをご覧ください。
【対策4】サプリメント
上記以外のお手軽な対策として、サプリメントを利用する方法もあります。サプリメントにも様々な種類がありますが、その中でも口内環境のケアに特化したのがプロバイオデンタルペットです。
これは、もともと口の中にいる「口腔善玉菌」をフリーズドライにしたもので、口内環境を健やかに保つことを目的としています。錠剤タイプと粉末タイプがあります。
口内炎や歯肉炎にも効果があったという口コミもあり、最近では動物病院で処方されることも増えているようです。
以上、口臭から体の病気に発展することもあれば、体の病気が口臭に現れている場合もありますので、日頃こまめなケアをしてあげてくださいね。